唐津民報第304号
2018/4/29
 
市民交流プラザ」会場の使用料
追加徴収の判決に不服
控訴議案を5対24で可決
 唐津市議会は5日、臨時議会を開き、佐賀地裁が、市民交流プラザの会場使用料を条例に反して、市民団体に安く貸し出していたとして差額を追徴するよう求めことに、市は不服として「控訴」する議案を提出、議会はこの議案を可決しました。
 会場の使用料に疑問を抱いた市民が、2013年4月から2017年2月までの約400回分の「過小徴収」を追徴するように訴えていたものです。
 佐賀地裁は3月26日、訴えを一部認め約380万円の追加徴収を市民団体に請求するよう求めていたものです。
 
峰市長事務処理誤りを認める
 峰達郎市長は審議の中で、「以前の事務処理は間違っていた」と認めつつ、「市も団体の一会員で、上映活動は公益に資するので支援してきた」と控訴する理由を述べました。
 審議の中で明らかになったのは、有料の上映会を無料扱いにしていた事務に疑問を抱いた職員が上司に報告しながらも、改善されないまま続いていたことです。
 
条例を守ること 団体支援は別もの
 浦田関夫議員は討論で、条例による行政と市民団体の支援は別ものであり、@条例に明らかに違反している事。A「異議」を唱えた職員がいたにも係わらず、上司が説得。職員は「公益通報制度」を使わなかったことをあげ、反対しました。
 採決の結果、展望会と社民党の5人が反対。志政会、清風会、公明党の24人が賛成し議案は可決しました。
 同時に提案された、国民健康保険税の限度額を4万円引き上げて、最高限度額を92万円にする先決処分した議案は、共産党の2人のみが反対し、27人が賛成し承認されました。
 「年々増加し続ける医療費で国保財政を考えると、やむを得ない」との意見がありますが、唐津市の保険税は県内最高水準にあります。
 歴代自公政権は、「消費税増税分は社会保障に回す」と言ってきましたが、実際には社会保障費に回されず、制度の維持のため市民に大きな負担を負わせているのが実態であります。
 
浦田議員の反対討論(要旨)
 浦田関夫議員の反対討論の要旨は以下の通りです。
@条例に明らかに違反している事について、
条例施行規則では、第10条で「入館者から入場料または、これに類する料金を徴収する場合の使用料は、この表に掲げる使用料の2倍の額とする」と定められています。
市は、条例7条の「市長が特別に認めるとき」および「鑑賞料金が利益が生じない実質相当額の料金設定を設定しているから」と「料金を徴収しない場合」に該当する主張し、控訴するものです。
 佐賀地裁は、「施設等使用料の減免すること及びその根拠法令は明記していない」さらに、「実質的に無料である」と判断したと認めるに足りる証拠は示されていないと判断しました。
 運営団体の決算書も添付されずに、どうやって「鑑賞料金は、利益が生じない実質相当額の料金設定」と客観的な判断ができるのでしょうか。
 しかも、施設の減免を受けようとする場合は、「減免申請書」を提出しなければならない事になっていますが提出がなされていません。
 本会議で、峰市長は「事務手続きに不備があった」と認めています。
 まさに、佐賀地裁では、「事務手続きが違法」とされたものです。それを、控訴して勝てるのでしょうか。
 
職員の中に疑問の声公益通報、生かされず
A平成26年4月と平成27年4月に担当者が変わった際に、団体から申請があり新任の職員は疑問を感じ上司と前任者に確認したさい。「利益が生じていないので実費相当額」と説明を受け、これまでのやり方を踏襲したとのことであります。
 このように、「異議」を唱えた職員がいたにも係わらず、上司が説得。部下は「公益通報制度」を使わなかったことであります。
これは、まさに「組織ぐるみ行政」といわなければなりません。
 
法と条例を守って民主的な行政を
 ここで明らかなことは、法律と条例に沿って仕事をしなければならない公務員が、条例を歪めている事になります。このことを許せば、公平公正で民主的な唐津市行政とは言えません。
 最後に、私が強調したいのは、市民団体がおこなう文化・スポーツの振興を支援するのは行政の役割だということです。条例や規則に則った真の支援を求め、反対討論とします。
 
「大手口ビル」3階に 市民交流プラザがあります。九電から5億円の寄付金を原資に平成23年7月にスタート。九電からの寄附は、一部しか入金されていません。    
 
 
 
 
 
玄海原発3,4号機再稼働へ
住民や議会への説明ないまま
九電、安全対策より利益優先
 九電は、玄海3,4号機の再稼働に向けて突貫作業を続けています。
マスコミ報道によると、4号機に核燃料を入れる作業を21日の深夜1時からはじめたといいます。
 これに抗議する、県内外の7つの市民団体約50人が玄海原発ゲート前に結集し集会が開かれました。
 井上ゆうすけ県議や浦田関夫、福島なおみ両市議も抗議行動に参加しました。
 
深夜1時から作業開始
 九電は、 土曜・日曜もなく再稼働に向けた作業を続け、3号機は5月16日にも再稼働の計画です。4号機は、5月24日にも再稼働といわれています。
 九電は、大きな経営課題だった原発4基の再稼働にめどがつき、瓜生道明社長(69)の後任として新社長に池辺和弘氏を(60)を昇格させ、事業基盤の強化に力を入れるとしています。
 しかし、使用済み核燃料の処分方法や最終処分地も決まっていません。
重大事故の対処棟も仮の狭い建屋しかありません。数年で満杯となる中間貯蔵施設も解決も見通しもないままの「見切り発車」です。
 
 「行程ありきではない」との言葉と裏腹に九電の対応は拙速感がにじんでいます。
 玄海原発3号機の2次系配管からの蒸気漏れトラブル事故を起こし、発電を停止していましたが、「臨界」状態は保ちつつ部品交換などを行いました。
 原子力の事故の場合、「止める・冷やす・閉じ込めるが原則」ですが、九電はその原則的な対応をしませんでした。ここにも「一日も早く動かし、利益をあげたい」という本音が現れています。
 
多忙を理由に市議会説明を拒否
 唐津市議会は4月初旬に、九電に「蒸気漏れ事故について説明」を求めていますが、4月23日現在、実現していません。
 九電は、「多忙」を理由に議会には出席せず、再稼働を優先させています。
 「丁寧な説明と理解活動を進めて参ります」といいながら、その責任をはたさない姿勢は、住民の理解より利益優先に走り出したこというほかありません。
 玄海原発があるが故に唐津市や周辺自治体は、防災対策や避難計画を強いられています。
 そのことを忘れたかのように、振る舞う九電の姿に「信義」は感じられません。
「玄海アースデイ」開催
地球と自然に感謝し交流
 4月22日、玄海町で第1回目となる「玄海アースデイ」が旧値賀中学校体育館で開かれ、町内外から多くの参加者で賑わいました。
 4月22日は、国連によって定められた「国際母なる地球の日」として、世界各地で様々なスタイルのイベントが開かれています。
 玄海の人と自然に魅せられた町内外有志が力を合わせ、地球と自然に感謝しながら共に盛り上げていこうという主旨で開催されたものです。
 会場には、ジャンルにとらわれない音楽性と、圧倒的な歌唱・表現力で国内外から幅広く支持されている「二階堂和美」さんの歌や玄海町からフラダンスのサークルも参加し、唐津市の唐津音工房による生演奏など多彩な催しがおこなわれました。
 また、地元の牛肉を使った「カレー」や魚の販売、小物を売る店などが並びました。
 最終は、場所を「浜の浦」棚田展望台に移し、夕日をバックに演奏とパフォーマンスが繰り広げられました。
 
志位和夫委員長 が語る
あなたの疑問がスッキリ!
 
 「森友」「加計」疑惑。働き方改革、TPP11,9条改憲、 自衛隊、北朝鮮、社会保障などあなたの質問にズバリ答えます。
■弁士 志位 和夫   党委員長・衆院議員
    仁比 そうへい 参院議員
    大森 ひとし  参院佐賀選挙区予定候補
    井上 ゆうすけ 県議
    むとう 明美  県議
★日時 7月22日(日)午後2時〜
★場所 小城市ドウイング三日月
★主催 日本共産党佐賀県委員会
★ ?  73−1611