唐津民報294号
2017/10/29
玄海原発重大事故に備えて
30`圏住民にもヨウ素剤配布へ
高齢者や障がい者などが対象
 玄海原発が重大事故を起こした場合の甲状腺被ばくを軽減する安定ヨウ素剤について佐賀県は18日、玄海原発半径5`圏内(PAZ)の事前配布対象を、5〜30`圏(UPZ)に住む一部住民にも拡大すると発表しました。
 緊急時に受け取りが困難な方を対象に、来年1月13日から配布説明会を開くことにしています。
 
甲状腺がん予防に有効
 安定ヨウ素剤を事前に服用する事で、甲状腺被ばくの低減に効果があるとして、日本共産党は繰り返し要求したものです。5`圏の事前配布に次いで一歩前進する事になりました。
 反原発団体からは、全県民への事前配布を求める要請書も出されています。
 全国的に5`圏外にも安定ヨウ素剤を事前配布しているのは福岡県や島根県などがあります。PAZ外でも事前配布する自治体も出てきています。
 
党議員団が繰り返し要求
 井上ゆうすけ県議(共産党)は9月県議会で「佐賀県を挟む、長崎県松浦市、福岡県糸島市では、UPZの事前配布が実施されている。佐賀県でもUPZの安定ヨウ素剤の事前配布をするべき」との要求に「各市町と協議して検討したい」と答弁があっていました。
 日本共産党は、引き続き、今後も住民の安心安全が守られる対策が進められるように頑張ることにしています。
 
申請受付は11月1日
 配布説明会は、医師による問診や薬剤師による服薬指導、飲み合わせの確認などを行い、安定ヨウ素剤を配る計画で2回おこなわれます。
【第1次申請受付】平成29年11月1日(水曜日)から同月30日(木曜日)まで
【配布説明会開催日】平成30年1月14日(日曜日)または、2月3日(土曜日)です。
説明会と配布の場所・時間などの詳細については、説明会の2週間前までに問診票と併せて郵送でお知らせします。
お問い合わせは、保健医療課 でんわ75-5161
 
詳しくは市報で
 市が11月に発行する広報に案内チラシを折り込み、UPZ全世帯に周知する事になっています。
大森ひとし惜敗
唐津市で2987票獲得
 安倍首相は、森友・加計問題から争点をそらすねらいから、任期を1年以上残したまま 北朝鮮問題や少子高齢化問題を「国難」と評し「憲法改定」を正面に掲げて「総選挙」に出ました。
 大森ひとし候補は、民進党の大串氏が、「希望の党」へ合流すなど複雑な情勢のもとで「立憲民主と平和、消費税反対、原発再稼働反対」を掲げて奮闘しました。
 結果は、唐津市で2987票と厳しい結果となりましたが共産党の真の姿を有権者に示す結果となったことは評価すべき事です。
 
アルピノ会館運営で異論続出
契約書交わさず事業委託
唐津おくんち前には完全オーップンへ
 唐津市議会は臨時議会を1日延期して25日、ふるさと会館「アルピノ」運営費3277万円を可決し、1階と3階を閉館していた「アルピノ」を唐津くんち前には全館をオープンさせることになりました。
 市は、指定管理業者の「辞退届」により10月2日に「指定取り消し処分」をおこない、1階と2階を休館にし2階の唐津焼き展示販売所とホール、駐車場は市の直営として営業していました。
 市は、「早期に開店させたい」と唐津商工会議所へ委託する議案が23日提案され、24日議会審議途中で議案を取り下げ、25日に減額した予算を再提出しました。本会議の討論採決が行われ25対5で予算は可決されました。
 反対討論に立った福島なおみ議員は、アルピノの早期開館の必要性を強調しつつ、「レストラン」について、指定管理者を辞退した会社に「業務委託契約」を交わさないまま営業をさせていたと指摘し、「法例や条例に則っておこなう行政のあるべき姿が歪められている」と指摘し、「これでは本当に運営や雇用は守れない」と反対しました。
 賛成討論に立った志政会と清風会からは「手続きの不備はあるが、アルビノは地域特産物の振興のために重要であり、唐津くんちを控え、妥当な予算」と賛成しました。
 唐津商工会議所は、予算が可決する前にレストランを営業する業者を募集し、その業者はレストランの営業許可申請をしていました。
 市は、商工会議所との「口約束」での準備行為を黙認していたのです。
  このように、「緊急避難的な措置」と称して法と条例を無視したやり方には納得できません。
 
福島なおみ議員の視察報告
庁舎は市民サービス第一に
 福島なおみ議員は、新庁舎建設特別委員会で、17・18日に愛知県小牧市と瀬戸市を視察しました。
 小牧市は「人と環境にやさしい親しまれる庁舎」を基本コンセプトに平成24年7月に竣工しました。
 新庁舎建設場所の検討を平成13年度唐スタート、旧本庁舎の解体等すべての工事が終わる平成26年度まで、13年間を要しました。
 
市民参加の委員会
 新庁舎にかかる検討委員会では、「庁舎建設市民懇話会」を学識経験者2人、市民団体代表13人、公募市民5人で構成。基本構想に反映させました。
見晴がよいということで、最上階にレストランを作ったものの経営難で業者が撤退を余儀なくされていました。「飲食スペースを作るならば一階の出入り口付近にすべきではなかったかと反省している」とのことでした。
 瀬戸市では、将棋棋士の藤井聡太四段の出身地でもありPRにしていました。
そこでは、「生活継続建築対応庁舎」をコンセプトに、設庁舎も含めた一体的計画に「市民サービス機能強化」と「焼き物の街」としてのアイデンティティの3点を取り入れた建設に工夫されたそうです。
建設に当たっては、平成22年7月に「庁舎建設基本構想策定ワーキング」(庁内職員で構成)を設置し、平成27年12月に旧庁舎解体や既設庁舎改修工事などを完了するまで、約5年間をかけたそうです。
 
議場は身近な距離感
 小牧市、瀬戸市ともに、議場の傍聴席は議員との高低差も少なく、距離も近く、全員が見渡せるよう設計されていました。また、建物の天井面への工夫により建設経費の削減や、地震時の落下物防止対策には見習う点がありました。
 
唐津市庁舎は一期工事 議場は本館3階へ
 唐津市本庁舎の立替は、現在の敷地西側に建設の予定しています。これまでの2期工事から1期工事へ変更する事で工期を短縮する事にしています。
 議会機能は、新庁舎建設まで現在の本庁舎3階の大会議室に移転する方向です。
 
HPで経過を報告
市は、市庁舎建設の経過や計画についてHPで公開しています。
内容は、基本計画設定業務の超低価格落札や、合併特例債など関連する質問のQ&A 8項目をホームページで公開しています。
 
28日 唐津城入場無料に
 唐津城天守閣(写真)を建設して51年が経過しました。「唐津城リニューアル市民感謝デー」として、10月28日、市民を対象に天守閣入場料が無料で入館できます。
 唐津城はもととも天守閣はなかったとされていますが、観光唐津のシンボルとして慶長様式(慶長年間の小袖にみられる模様の様式。刺繍(ししゅう)・印金・絞りなどで種々の模様を全面に置いた豪華なもの) の五層の天守閣を1966年(昭和40年)に建設されました。50周年を契機に昨年から展示施設や空調を整備し、今年7月のオープンしました。
 開館時間は午前9時から午後5時まで。通常500円(一般)の観覧料を無料にし、先着千人には記念缶バッジをプレゼントします。問い合わせは市観光課、でんわ72ー9127