2011年9月定例議会
一般会計補正予算に対する討論
反対
志佐治徳(日本共産党)
 市民交流プラザの運営費の問題点は、事業の積算根拠が3月議会の説明から大きく後退し、市民負担が増えることにある。18年間は九電からの5億円の大口寄附金で運営をまかなうとしたものが、半分の9年で底を衝くというものである。これでは、もともとからの論議が必要となる。行政のプロがやってはならないミスを連発した。光熱費と事業費を計上しないで試算をしていたのを気づいたのが9月議会直前とかもっと早い段階でとか理由もくいちがった。しかも、試算根拠を求められて試算をしめすという後手後手の対応で、さらに、議会日程を変更して全員協議会を開催しても明確な根拠は示されていない。
 収入計画も徴収したり免除したり、使用料に格差を持ち込む案も提案された。収支のバランスが取れるか取れないのか不明のままである。
 遅くとも議会直前に計算ミスを発見しながら放置し、隠していたことと、これまで説明してきた18年の半分の9年で器具を使い切ってその後は一般会計からの支出を余儀なくされ、そうすると行財政に影響を及ぼし、市民負担が増加することが明らかなのに、その後どうなるか見通しを示さないまま、議会をやり過ごそうとした。
 唐津日赤病院の移転先をめぐる問題も25億円の補助金を受け取ることができなくなった。
 厳木工業団地はいまだに企業誘致ができず、グラウンドをつぶして7千万円の補助金を返還して平地した理由が見出せない。
 GIS九州汚職事件は、順法精神が問われた。住民監査請求は退けられ、住民訴訟に持ちこまれ、付帯控訴までして唐津市の損害はなかったと主張されたが、結局坂井市長は、元部長とGIS九州が唐津市に与えた損害を2人に請求せよと判決が確定した。
 その責任は市長にある。
 今回の計算ミスに市長は、「甘くならないように精査して」と指導したというが、結局は是正されず、初歩的なミスを犯した。この責任も市長にある。
 予算の執行停止は、法的根拠も強制力もなく、効果は期待できない。これでは議会のチェック機能がはたせない。本来ならば計算ミスであり、議案は取下げ、出し直すのが筋である。
 
賛成
中川幸次(公明党)
 全議案に対し賛意を表する。
 唐津市民交流プラザ(仮称)整備費については、市民交流や市民活動の拠点として、また、にぎわいの創立の拠点として中心市街地の活性化に寄与するものであるが、本議会において多くの議論があったように今後の運営形態や収支見通し、財源対策等について綿密に精査され、また委員会審査報告書の付帯意見を十分念頭に置かれ事業遂行に当たられることを要望する。
 
賛成多数で可決
 反対議員(浦田関夫、志佐治徳、坂井幸盛、宮崎千鶴)
2011/9/26