第34回 九州児言研大会(佐賀大会)
第10回   児言研全国研究討論集会

[大会の概要報告]
 参加者六一名。全国研究討論集会との共催。本部から九名の参加。ビデオによる公開授業。一年「おとうとねずみ チロ」四年「ムササビのすむ町」。討論集会、提案「アレクサンダとぜんまいねずみ」役員、大分理事(新)。他留任。次回開催、日向。各サークルの協力確認。夏季アカデミーへの参加検討。
■□第34回佐賀大会を終えて■□
事務局 井上 正三
 お忙しい中、大会への参加、ありがとうございました。とりあえず、ほっとしています。提案や授業に関しては、過大とも思える評価をしていただき、感謝しています。今後の実践への意欲もさらに強いものになっています。
 予算不足をほのめかしていたためでしょう、援助をしていただいた、平井先生・長崎・宮崎のみなさん、各地の名産品を持ち寄ってくださったみなさん、気を遣っていただいてありがとうございました。おかげさまで、いくらかゆとりもできて、「豪華な」反省会をすることができました。
 大会で会えると楽しみにしていた何人かの先生が、体調等の理由で参加できなかったのはとても残念でした。みなさんくれぐれも、健康に気をつけられて。
 ふり返って、いくらか残念な気持ちも混在しています。残念な気持ちの大部分は組織の難しさについてです。今回、組織関係の成否はサークル以外の参加者をどれだけ集められるかということだったと思います。九民研での千枚の案内配布、他のサークルへの案内配布、県内の学校と全分会への案内配布、唐津市内の全分会員には再度配布。それと、知人や友人への働きかけ。
 以前の大会に比べても、およそ考えつくことはやってきたつもりですが、予想外に参加者は伸びず、十数名に過ぎませんでした。そのほとんどが直接声をかけて参加を表明してくれた人達です。大会の準備そのものはほぼ順調に進んだのに比べて、宣伝関係の活動が遅れてしまったことは否めません。なんとなく閉塞感が漂っています。今後の最大の課題です。
 そんな中でも、福岡から「授業を何とかしたい」と来てくれた片井さん、「たちどまりって何?」と言いながら、ものすごい勇気で参加してくれた長崎のお二人、一番先に電話をくれた大分の大谷さん、また、一読の良さを知り勉強に来てくれた田野小(私の勤務先)の先生方には心から感謝しています。
 今後、広める活動にさらに力をいれなくてはと思っています。その第一歩として考えているのは、夏季休業中にでも「今からはじめる一読総合法(盗作!)」という講座をやろうかということです。多くは望めないと思いますが、「一人でも参加してくれたらいい」という気持ちでやってみたらと思っています。できたら、県内の二、三カ所でやれないか、今後サークルの仲間と考えてみることにします。
 研究協議のありかたについても、いくらか考えてみる必要があると感じています。私たちのサークルはどう見てもハイレベルな集団ではありませんから、今回の提案や授業を通して、自分たちも学習を深めたいという気持ちが強くありました。そのため、自分たちの稚拙さをさらけ出しても良いし、あえて厳しい(いや、まあ、そこそこに)指摘を受けるつもりにしていましたが、あらためて児言研は優しい方ばっかりだなぁ、と感じました。運営や準備に相当な労力が必要なのは確かですから、そこのところをおもんばかっての気遣いなのでしょうね。
 しかし、それでは成長につながりませんから、評価してくださる合間に「チクリ」ともらっても構わなかったのにと思っています。特に今回、関委員長はじめ本部から九名の方に参加していただき、論議を楽しみにしていたので、物足りないと言えば少々生意気な言い方になりますが、いくらかそんな気持ちもあります。
 さて、今回の大会はサークルにとって特別な意味がありました。佐賀で大会を開くのは五回目なのですが、そのうち現在のメンバーが関わっているのは四回です。最初に佐賀で大会を開いたのは、県内の先駆者とも言うべき先輩方なのですが、私たちとはほとんど面識がないのです。次の三回は納所小の校内研自主発表という形でした。地教委にも後援を頼んで、言わば「官」の力を利用した運営ができました。「出張」で参加することも可能。学校の職員がこぞって手伝いをしてくれました。今回はじめてサークルだけで大会を開催することになったのです。
 納所小は、かつてそこで一読を学んできたメンバーにとって原点とも言える存在です。しかし、現在、サークルのメンバーに納所小の職員はいません。異動でみんなばらばらになってしまい、それぞれの学校で実践を続けている状態です。そんな中での今回の大会でした。連絡をとるにもすんなりとはいきません。作業をやろうにも、なかなか集まれません。考えてみれば、他県のサークルはみんなこうして大会を開催してきたのですね。
 今は今後のサークル活動に想いを馳せています。
 本部の関先生、朝比奈先生、三輪先生からお礼状をいただきました。ありがとうございました。
■□佐賀へようこそU■□
佐賀会長 吉永 節子
 大会当日の朝一〇時に会場集合という事だったので、遅れないように虹の松原ホテルへと車で向かいました。ホテルの玄関を入ると荒々しく打ち寄せる白波と真っ青な玄界灘の海がガラス戸越しに一望出来ました。久しぶりの海の眺望に心躍りました。そして案じられた天気も二日とも快晴で過ごしやすく、開催担当県の役員として本当に嬉しいことでした。
 去年の熊本阿蘇大会の「授業のビデオ視聴」を手本に、サークルの月例会では授業者を決定し教材を決めてもらい教材研究会をしました。その後はそれぞれの学校での授業実践とビデオ撮影が始まりました。やはり協力者が多い学校ではスムーズに行きます。大山小の伊東さんはビデオ撮影まで一人でやっています。一読総合法の理解者を増やす活動の大事さをこの一年で痛感しました。あと一年で私も定年退職しなければなりません。この一年現場で出来ることは充実した授業実践です。協力者を増やし子どもたちに喜びを父母たちには安心を与えられる授業実践を。その事を教えられた三つの授業ビデオでした。
 怠け者の私は、今まで九州大会に参加した時前もって教材を自分で読んでいったことはほとんどありません。小学校の教科書も、自分が去年から小学五年生と六年生の国語を教えなければならなくなって初めて目を通しました。そういうわけで今年は授業者の坂田さん伊東さんの気持ちに近づく為にも先生方の前で教材の全文を読み聞かせをしてはどうかと思い立ちました。また、機関誌「国語の授業」h鼡繹黷ノ作家特集「木村裕一」の世界があり、埼玉の杉山豊先生の「シリーズ『あらしのんよるに』(全六巻)を読み聞かせ」という実践が載っていました。こういう事もやっているのかと改めて機関誌を読み直ししました。
さて聞き手ゼロの表現読みの境地にはほど遠く、聞き手がいないと私の場合練習が出来ません。うちでは二八歳になる娘が会社勤めの疲れを癒すべく夕食後はテレビの前に寝そべって月九(げっく)ドラマを始めトレンディドラマをことごとく視聴しています。彼女を口説き落としてテレビを消し、聞き役になってもらいました。また学校では今授業に出ている三、四年と五、六年の複式の書写の時間の前や、中学生の休み時間などにも聞いてもらい練習しました。
 本番の時はドキドキだったのですが、閉会後去って行かれる九州の仲間の中で、たしか日向サークルから一人早めに来られた方が「読み聞かせっていいですよね。私達も読んでもらって嬉しくなりますよ。」と言ってくださったとき『やったー!』と今までの苦労が吹っ飛びました。私のような怠け者のために、また初参加者のためにもこんな読み聞かせでの教材全文提示をこれから採りいれていただきたいと思います。
 児言研本部からの参加者の方達からは、発言の声音に本当に優しい美しい日本語の物言いや考え深い言葉遣いを感じました。受付のところで岩元先生と「うわー言葉のやさしかねー」と驚いておりました。やはり九州は荒ぶる所ですね、夜の交流会でも話される内容の教養の深さにただただ敬服でした。
 さて、九州のカリスマ会長平井英一先生の元気なうちに私は中学校部長をどなたかにお譲りしたくツテを探しています。平井先生はもう現場を離れて久しいからツテは無いとおっしゃっていますがそれはもったいないことです。他県の方で何か手がかりがある方はご連絡ください。
■□お 礼■□
児童言語研究会委員長 関 可明
 前略
 この度は第一〇回全国研究討論集会・第三四回九州児言研大会を唐津で開催することができました。坂田氏、伊東氏、加藤氏の実践をめぐって九州児言研の方々と討論を深めることができました。
○文学作品の全体像をどう掴むか
(文章構成・作品構造を掴む読み)
○教師の授業組織力を高めていくことの大切さ
(教師の授業組織力)
授業組織するに当たっての深い教材分析の力
指導目標の達成を目指して子どもの読みを方向付けたり、評価したりする力
子どもの読みを引き出し、集団で学び合う授業を創る力
(集団学習)
子どもたち自身で学びを展開する力を育てること
○思考・感性を磨き合うことのできる語彙を豊かにしていくことの重要性(語彙指導の重要性)
読み手の思いを書くことー語彙・語句として定着を図るとともに、感性・感覚を磨くことの重要性
○共同学習の結果をノートに整理する力を高めること
(学習のまとめのあり方)
○登場人物への見方を深めつつ、学習仲間への関わりを深めていくこと(人間認識―他者との関わり方)
 右のように多くのことを学び合うとともに、新しい研究課題も明らかにすることができました。
 また虹の松原の海と松林の美しさを観賞したり、おいしいお酒を堪能したりしました。参加した常任委員一同、実り多い研究会に参加できたと喜んでおります。心から感謝申しあげます。九州児言研の皆様、とりわけ佐賀サークルの皆様によろしくお伝えください。
草々
二〇〇六年二月七日
◆ 夏季アカデミーの提案
 今回の大会で研究授業の提案をした坂田さんが、本部の依頼を受けて今年の夏季アカデミーで授業提案をすることになりました。本人は「いいですよぉ、私はほとんどプレッシャーありませんから・・・・」てな返事で即決。
 そういうことで、サークルみんなで準備に協力しなければと思っています。あと、参加も一人で行かせるんじゃなくて、ツアーでも組むか・・・・。
◆ 「国語の授業」に大会の報告
 そういうことです。大した文章はかけないでしょうけど、大会の経過と想いを綴りたいと思います。
◆ 新役員決定
 先日の大会で、二〇〇六年度の役員が決まりました。平井先生からは「次の人に会長職を譲りたいが」という話がありましたが、当面、平井先生以上に適任の方は見当たらない訳ですから、よろしくお願いします。
 また、同様に中学部長の吉永先生も「私、そろそろ残りの年数も少ないんだけど」てな話があったり、かく言う事務局長も「確か江川先生とは五年の約束だったよなぁ」と思っています。
 ここ数年、平井先生が兼任だった大分の理事に、初めて参加してくれた大谷先生がなってくれることになって、とても感謝しています。
 役員一覧を同封します。間違い等あったら、連絡をしてください。
◆ 原稿・投稿募集と連絡体制について
 総会で「九州児言研」の機関誌を出すということになりました。とりあえず今回が第一号ということで、大会の感想で埋めることにしました。しかし、今の状態のままでは絶版!は目に見えてるなぁと思います。ぜひ、各県・サークルからの原稿をお願いします。活動状況などを送っていただくと嬉しく思います。
 ついでにお願いですが、入力の「手間・暇・時間」けっこう大変なので、メール(インターネット)で連絡する体制は取れないでしょうか。現在、九州児言研内ではほとんど、メールによる連絡は取れません。サークルのどなたかがメールの窓口になっていただくと、助かります。検討して下さい。
◇ここは余談のコーナーです。
 今回、大会の準備を通して身につけた技術がいくつかあります。まず一つめは用紙の購入について。はじめに学校出入りの業者から購入したところ、かなり高くつきました。町の安売り店を回ると何と半額以下。失敗したなぁ。
 二つめは印刷技術。両面用の用紙を購入し、パソコンと印刷機を駆使して原稿作成から製本まで、サークル全員とても上達しました。
 三つ目はビデオの編集。これもパソコンでテロップを入れたり場面の切り替えに変化を入れたり。時間がかかりますが、楽しい作業でした。ついでにパソコンを買い換えようかという気持ちがむくむくと湧いてきて、要らぬ出費をする寸前でした。
 授業ビデオの撮影も上手になりました。次に発言する子どもを狙って、さっとカメラを向ける!(たまにずれてますが。)